祈り [※主観※]
先日、私共のお寺でも東日本大震災の49日法要を厳修したところですが、
東京都文京区にある護国寺では、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が
東日本大震災の犠牲者を悼む「49日法要」を厳修してくださったそうです。
とても有り難いことだと思いました
ダライ・ラマ法王のように、信仰に生きている方に祈ってもらえるのは、
とても力になると思います。
御年75歳ですが、その人生は常に勉強と修行に費やされてこられた方です。
映画『クンドゥン』は、ダライ・ラマ14世が転生者だと見いだされ、
チベットが中国の侵略に遭い、やむなくインドへ亡命するまでの22年間を
史実に沿って創られた映画ですが、まだご覧になっていない方には、
是非観ていただきたい映画です
ウィキペディアをご覧いただいても、ダライ・ラマ14世の生涯がおおよそ分かると思います。
昨年、ダライ・ラマ14世が奈良の東大寺にて講演をされるということで、
住職と二人、行ってまいりました。
午前中は、宗教者関係を対象とした 【これからの宗教者のあり方】 という
テーマに沿って講演をされました。
初めて直接にお話をうかがう機会がもてて、内心とても興奮していました
午後は、一般の方もご一緒して 【縁起に基づき、平和と環境のためになすべきこと】という
テーマに沿って講演をしてくださいました。
難しいことは仰いませんでした。
ただ、勉強すること 勉強をし続けること
ということは、宗教者を対象にした講演会からもずっと言い続けていたことでした。
僧侶は、もっとお経の意味を勉強すること。
本当にそう思います。
自分達が読み上げているお経の意味を知らずして、何の修行ができるというのか、
どう檀信徒を導いていくのか・・・
ダライ・ラマはじめ高僧を目の前にして、襟を正し、さもさも深く信仰に浸っております、
という真面目顔で合掌する僧侶を見たとき、
「この方だって、みなと同じように煩悩を持ち合わせているだろうに・・・」
と可笑しくなるとダライ・ラマは仰ってました
正直な方だなぁ~、と感じました
目上の方を立てるという行為としては良いのでしょうけどね。
当日は、風邪をひいてらっしゃったので、何度も鼻をかんだりしていましたが、
その気取らない気さくなところ、そして慈悲に満ちた雰囲気が素敵でした
他人から見られた時に
「あぁ、あのお坊さん(あの人)は信仰心があるんだなぁ」
と思われるのが大事なのではなくて、
自分自身の中で、いかに仏教を勉強し、体得し、信仰しているかが重要なのだと
あらためて感じました。
他人(第三者)からの目線は、ともすると一方向からの視点なので、とても不確かなものです。
そういうものに惑わされず、他から見てどうであろうと、自分の中で研鑽を積むことを
忘れずにいるということが一番重要なのだと思います。
ダライ・ラマ14世は、時折、鼻をかみ、耳をかき、靴を脱いでは履いて・・・
色々動いてらっしゃいましたが(笑)、そういう姿を見たって、普段の姿を知っている人、
チベット人にとっては、心から崇拝する最高指導者なのだと感じました
真摯に取り組み、常に勉強に励み、皆のために祈る。
そういうお姿が、最高指導者であり、チベット人の心の拠り所である由縁なのかな、と
そして、
「私は生身の人間です。最近はよく、ヒーラー(ヒーリング、癒しの効果がある人)のように
言われることが多くて困っている。私はヒーラーでもなければ、特殊な能力も
何もありません。ただの生身の人間です。
もし私が本当にヒーラーだったとしたら、私自身、風邪をひいて
こんな目には遭っていないでしょう」
と笑っておいででした。
そういうことを平然と言ってのけるところもまた、魅力的でした
話がだいぶ逸れてしまいましたが、ダライ・ラマ法王のようなどんな高僧であろうと、
うちの住職様であろうと、私のような一般人であろうと、祈りの気持ちは一緒です
いつも言っていることですが、どうぞ皆さんも、時間のあるときには合掌し、
東日本大震災に関わる全ての被災者や亡くなられた方に思いを馳せ、
深い慈しみの気持ちでお祈りしてください
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2011-05-01 17:19
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