法事にて [◆法華寺にて◆]
今日は4月1日、エイプリルフールですね
だからといって頭の固い私は粋な嘘やジョークも思いつかずで一日過ごしました
一応念のために申し上げておきますが、今日のブログに書くことは勿論、嘘でも作り話でもありませんのでね
今日はお寺で法事があったのです。
本堂で法要後、近くの墓地へお参りして、その後、お寺にて食事をしていただきました
お寺を使っての法事は勿論、食事も珍しくはありません。
葬儀だって出来るのですからね
今日の法事は子供も含めて全員で17名。
昨今、簡素化といいますか、本当に身内だけで(しかも夫婦のみとかで)法事をされる方も珍しくなくなってきました。
そんな中、親戚が大勢集まってされるのは、個人の遺徳もありますが、平素の親戚付き合いも大きいと思います
話は少し逸れてしまいましたが、法事後の食事をお寺でされる場合、
人数が数名であろうと数十名であろうと、私が準備・片付けを一人でするわけです。
皆さんが本堂で法事をしている間、私がお膳を並べたり飲み物の準備等、全力でしています。
私はノロマなので、端から見たら普通かもしれませんが、
本人的には全力でやっているのです
料理屋さんではないので、至らないこともあるでしょう。
でも、できるだけ皆さんが困らないように、ゆっくりと召し上がっていただけるように、
そしてまた親戚間の交流も深めて欲しいと願って、頑張っているつもりです
時には、何を勘違いしてか、
「氷はないの?」 「炭酸が飲みたいんだけど」 「タッパ、ちょうだい」 「お茶のお代わり」
などなど、言ったら枚挙にいとまがありませんが、
私を店の仲居さんのように思う方もいらっしゃいます。
まぁ、世間に出ていない10代後半や、どういうわけか20代がほとんどですが
「ここは、お店ではないから色々あるわけではないのよ。ごめんなさいね。」
と伝えるのが精一杯です
親御さんから、きちんと言って欲しい・・・と心で思いながら
本音を言えば、場所代を貰っているわけでもないし、私自身が、お手当を貰っているわけでもない。
これがお店だったら、サービス料で10%かかったりしますし、部屋代をとるところもあるでしょう。
ただ、お寺ではあくまで私の気持ち(善意)でしているわけです。
ですから何も求めていないし、感謝をして欲しいわけでもない。
これも私の仕事で有り、私の修行になっているのですから。
けれど、お寺でのこういう状況で、どこまでもやってもらって当たり前の感覚は、
チョット私は理解に苦しむなぁ、って思うときもあります。
そんな心のモヤモヤを抱えながらの仕事は日常茶飯事ですが、
今日の法事では、逆にこちらが恐縮してしまうほど、お檀家さんが協力してくれました
食事の準備は勿論私が全てしましたが、
「これは奥さんに」
と言って、私にお膳を用意してくださったのです
しかも、いつでも動けるように事務室で控えていた私の所にわざわざ持ってきてくださったのです
お膳が嬉しかったのではなく、そういうお心遣いが本当に温かくて、有り難いなぁって涙が出そうです。
親戚の皆さんに配る手土産を私の分まで更に用意してくれて、皆さんと同様にしていただきました
勿論、お上人は皆さんと同席して食事をよばれました。
仏教的には、お坊さんに食事提供することも、お布施(喜捨)することと同様に
功徳を積む行いの一つなのですが、
今日の施主様は特に人に対して施しの心を持った方なので、
私にまで用意してくださったのだと思います。
そして、片付けまで綺麗にしていってくれました。
私もお手伝いはしましたが、いつもは私一人でしていることを考えると、
「私、こんなに良い思いをしていいのかな?」 「私、きちんと用意できたかな?」
って、自問自答し一人反省会をするほど自分を省みました
檀家さんは畏まった感じでもなく、ごくごく普通に当たり前のように、私に対しても感謝と気遣いをしてくれました。
そのお気持ちだけでも十分に嬉しくて、お陰様で当分、何があっても頑張れそう
私たちがお世話になっている東京の菩提寺でも、私たちは法事の後、
お上人方にお布施の他にお膳料をお渡しします。
それによって私たちの功徳となりますし、そこには日頃からご先祖様を供養していただいてる感謝があるからです
本来はお坊さんも一緒に食事をした方が、ゆっくりとお話しできる良い機会ですし、
相互理解も深まり、親しみも深まると思うのです。
しかし、忙しいお寺ではそういうわけにもいきませんので、気持ちとして包ませていただいてます。
法事一つをとったって、やはり人と人との関わり合いほど重要な事はないなと感じますし、
お互いの信頼関係が大切なのだと感じます
色々と思うがままに書いてしまいましたが、今日私が感動した法事でのエピソードをお知らせしたかったのです
2012-04-01 20:25
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